『玄牝‐げんぴん-』&河瀬直美監督の講演会へ&サプライズもあり

玄牝 妊娠・出産

以前、このブログでも紹介した河瀬直美監督の映画

『玄牝‐げんぴん-』

玄牝

 

をようやく見ることができました。

公開から随分経ちましたが、子供たちと一緒に見たいという思いがあり今になりました。

(小さな子がいると映画見るってほんと難しいですね)

この映画は吉村医院・お産の家での吉村正先生、妊婦さん、その家族をおったドキュメンタリー映画です。

本当の美しさ

セミの音、鳥の声、まき割りの音、かまどの火の音、妊婦さんの息づかい・・・ 

「音の美しさ」を感じました。

 

木々、緑、太陽・・・

「自然の美しさ」を感じました。

 

お産に立ち合った小学1年生の男の子が妹が生まれ出るその誕生時をただしずかに見守り、そして涙を流しました。

「涙は悲しくて出るだけじゃないんだね」というその男の子の言葉・・・(あとの講演会での映画裏話)

家族で迎えるお産の素晴らしさを感じました。

 

妊婦さんや家族の表情

化粧ではない「女性のもつ本当の美しさ(内面から出る)」また、夫や子供の覚悟を決めた強さも感じました。

自然出産

「自然出産」といえば、いろいろな意見や思いがあるかと思います。

肯定する人がいて、否定する人がいて・・・

映画に対する否定的な意見も目にしたことがあります。

でも、この映画は、自然出産をただ推奨するものではありません。

「吉村医院で出産を望んでいたが事情があり転院し、帝王切開で母子ともに救われた命があった」というお話もありました。

「赤ちゃんが胎内で亡くなったが、そのまま自分で産む」という方の話もありました。

人工的に出すのでなく自分で産むということが精神的に重要ということが当事者本人の話から伝わりました。

「だから私は吉村医院では生めない」という声があったことなど・・・

自然出産を美化することなく、ただそこにある真実を撮られているものです。

どのように感じるのかはその人次第。

「生きるため」に努力

印象的なことばとして、

「死を否定することは、生をも否定すること…」が心に残っています。

 

私たちの子供たちは2人とも自然出産、

そして息子は家族だけのプライベート出産 でした。

もちろん赤ちゃんや妻の死もしっかり考えました。

だからこそ精一杯「生きるため」に努力をしました。

(医院も含めさまざまな協力もしていただきました。)

この不自然な世の中で自然な出産をすることはかなり難しいことも理解していますし、自然出産を簡単におすすめはできないという気持ちもあります。

でも、医師や助産師に

「無事生ませてもらって当然」

「死んだら訴える」

「何か問題があれば排除する」というようなものにも違和感があります。

 

それは、お産に限らず、どのような場でも同じではないでしょうか。

世の中全体が「自分(個)」を無くしてしまったそんなさみしい状況に変わってきているような気がします。 (もちろん身体の状態や環境によってはそういった医療が必要な方もおられます。)

吉村医院でされていることは単なる現代医療や医療機器、薬を否定し、自然にこだわった出産ではなく

お産の家や古家での体験を通した「生き方・身体・感覚・意識」をも変える真の教育のように感じました。

そこで、自分にとって何が必要なのか、どうしたいのかが見えてくるのだと思います。

だからいくらマニュアル本を読んで、頭でっかちになってもだめ・・・

上記のように自然の中で身体を動かし、感覚をより研ぎ澄まし、音、景色・・・頭での理解を超えた中で、死を感じ、生を感じる。

だから、〇〇出産は良い、悪いという生み方の方法の是非を問うということではなく、

そういった心と身体の教育を通して

世の中の人にどういう妊娠、生き方をするのか考え、感じてほしいということを伝えられているのではないかなと思いました。

吉村医院の妊婦さんはひとりひとり生き生きと輝いていました。

だから、吉村先生はお身体が大変な状況ながらも命がけで全国を飛び回っておられるのだと思いました。

生き方を変えるのは妊娠してからでなくても、男女関係なく、年齢に関係なく、吉村医院でなくても・・・ いつでも心や身体、生き方、世の中を「変える」ことはきっとできると思います。

私もロルフィングを通してそのようなことを提案できればと思います。

映画や河瀬監督の講演を通してそんな風にかんじました。

サプライズ!!

なんと、会場の一番後ろの席に吉村正先生が来られていました。

「昨年お世話になり、家族だけで赤ちゃんを無事迎えたこと、今10か月のこの子です」と報告すると

先生から「握手させてください」と息子、そして娘も握手してくださいました。

とっても嬉しい。

(娘も「おじいちゃん先生と握手できてよかった」と喜んでいました。)

まさかの再会、ご縁に感動しました。

『玄牝‐げんぴん-』は現在、自主上映での公開です。

まだ見ておられない方はホームページ より開催時期、場所等をチェックしてみてください。

(先生の体調にもよりますが来年1月に神戸で講演会と映画上映会の予定もあるそうです。)

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